
こんにちは!つなぐホームページのwebデザイナー神原キサコです。
「企業理念が伝わる」ホームページを制作をしています。
神原キサコの制作カフェでは、ホームページの活用方法の具体的な方法や成功事例を紹介しています。
たくさんの方に読んでいただけるよう、分かりやすい表現を心がけています。
ぜひコーヒー片手にリラックスして読んでみて下さいね!
いつもつなぐホームページをご利用いただき、誠にありがとうございます。
つなぐホームページのWEBデザイナー、神原キサコです。
「この記事を読むと得られるメリット」
- 競合ひしめく温泉旅館業界で、設備投資に頼らない“差別化戦略”を学べる
- 山形県の観光データをもとに「弱者の戦い方」を導くヒントが分かる
- 「孫子の兵法」を応用した経営戦略を、ホームページ施策に活かすアイデアが得られる
- 高齢者をターゲットにしたサービス・接客ノウハウを自社に落とし込む具体策が分かる
「設備投資のしようがない…」「周りの旅館とどう差別化していいか分からない…」とお悩みの旅館オーナー様必見! “戦わずして勝つ” 孫子の兵法と、データに基づくビジネス戦略で、競合との差を一気に広げる方法を解説します。
今回は、ある山形県の温泉旅館の社長との対話を通じて得られた実践的ノウハウを、具体例とともにご紹介。ぜひ最後までお読みいただき、ご自身のビジネスにお役立てください。
競争激化の温泉旅館業界!山形県の温泉旅館社長様の悩み
「近隣の旅館が、次々と設備投資をして、本当に厳しい状況なんだ…。」先日、山形県内のある温泉旅館の社長と、ホームページ集客について打ち合わせをしていた時のことです。社長の口からは、苦しい現状と、将来への不安が吐露されました。
「確かに、周りの旅館様は、設備投資に力を入れ、豪華絢爛、きらびやかな施設が多いですよね…。」私も、社長の言葉に同意せざるを得ませんでした。
「そうなんだよ…。ウチみたいな小さな旅館は、どうすればいいんだろうか…。」社長の重い一言に、「社長、ここは一つ、『孫子の兵法』を活用してみませんか?弱者が強者を打ち負かすための戦略が、きっと見つかるはずです。」と、同席していた経営コンサルタントの島田が切り出しました。
島田は、社長様に力強く語りかけました。「弱者には弱者の戦い方があります。 孫子の兵法には、『絶対に勝てる戦いにのみ参加する』という教えがあります。これは、『戦わずして勝つ』 方法を探ることの重要性を示唆しています。この考えを、御社の経営戦略に応用してみましょう。」
「『孫子の兵法』ですか…?面白いですね!」社長の表情に、少し明るさが戻りました。「ぜひ、詳しく教えてください!」
山形県の観光業界の現状をデータで見る、競争環境と活路
山形県は、各市町村に温泉が湧き出る、日本有数の「温泉大国」です。その強みを活かし、県を挙げて「観光立県」を掲げ、日本全国、そして世界に向けて、観光地としての魅力をPRしています。その結果、令和5年度の県内主要観光地における観光者数は、約3,866万4千人となり、令和4年度と比較して約263万人増、率にして107.3%となりました。これは、新型コロナウイルス感染症の5類移行による観光需要の高まりや、県内イベントの制限のない形での開催、さらにはインバウンドの大幅な増加などが要因と考えられます。
しかし、山形県の観光客数は、東日本大震災前と比較すると、回復しきっていないのが現状です。つまり、限られた観光客を、各旅館が奪い合っている という厳しい競争環境にあるのです。
「敵を知り、己を知れば、百戦危うからず」データ分析で、勝機を見出す
「他の旅館がやっていない、自社だからこそできること を見つけ、そこに注力することが重要です。」島田は、社長に、「差別化戦略」 の必要性を説きました。「競争関係は、自社だけで完結するものではなく、競合との相対的な関係の中で形成されます。市場全体における自社のポジションを正しく理解することで、『みんなが頑張っている方向とは違う方向で勝負する』 戦略も見えてきます。そのためには、まず『現状把握』 が最も重要です。『判断の差は、情報の差』と言います。現状を正確に把握することで、自ずと進むべき道が見えてくるはずです。」
そこで、私たちは、社長と一緒に、以下のデータソースを用いて、現状分析を行いました。
観光協会の資料: 山形県全体の観光客数、観光消費額、宿泊者数などのデータを分析し、市場全体の動向を把握しました。
- RESAS(地域経済分析システム): 山形県内の人口動態、観光客の流入出状況などを分析し、地域特性を把握しました。
- POSレジ、顧客管理システム: 自社旅館の宿泊客データ(年齢、性別、居住地、宿泊プランなど)を分析し、顧客属性を把握しました。
上記のデータを詳細に分析した結果、「高齢のお客様層が多く利用されており、そのお客様を予約しているのは、娘さん夫婦や息子さん夫婦である」 という事実が浮かび上がってきました。
「なるほど、シニア層 が、御社の主要顧客層だったのですね!このデータは、非常に興味深いですね。」私は、分析結果を社長様に伝えました。
社長様は少し驚いた表情で「肌感覚では年配のお客様が多いとわかっていたんだけれども具体的な数字で見たことがなかったので納得感があります」と評価しました。
「高齢者向け」というブルーオーシャン🧐弱者なりの差別化戦略で、競合と戦わずして勝つ
「このデータから、『高齢者向けの、優しい温泉旅館』 という、新たな方向性が見えてきます。」島田は、社長に、具体的な戦略を提案しました。「高齢のお客様は、確かにインターネットとの相性は良くないかもしれません。しかし、予約をしているのは、その娘さんや息子さん夫婦、つまり、インターネットを使いこなす世代 です。彼らに向けて、『高齢者と一緒に泊まることができる、便利な旅館』としてアピールすれば、競合とは異なる市場 を開拓できる可能性があります。」
「周りの旅館は、豪華な設備投資ばかりに目を向けています。しかし、見方を変えれば、『お風呂や宴会場、食事会場までの距離が遠い』 など、高齢者にとって、必ずしも利用しやすい施設とは言えないかもしれません。」私は、社長に、競合の弱点を指摘しました。「私たちは、小さな旅館だからこそできる、弱者の戦い方 があります。例えば、高齢のお客様と、その隣の部屋に若い夫婦を案内するなど、細やかな配慮で、心に残る旅行体験を提供 する。そうすれば、必ず勝機はあるはずです!」
「なるほど…!確かに、ウチは、建物は古いが、その分、館内はコンパクトで、移動は楽だ。それに、スタッフも、ベテラン揃いで、気配りには自信がある…。」社長は、自社の強みを再認識されたようでした。「『高齢者に優しい』 というのは、面白いかもしれないな。他とは違う、ウチならではの強みになるかもしれない…!」
「私たちは、小さな旅館だからこそできる、弱者の戦い方 を、追求しましょう。」島田は、力強く語りました。「例えば、高齢のお客様と、その隣の部屋に若い夫婦を案内するなど、細やかな配慮で、心に残る旅行体験を提供 する。そうすれば、必ず勝機はあるはずです!」
「なるほど…!確かに、ウチは、建物は古いが、その分、館内はコンパクトで、移動は楽だ。それに、スタッフも、ベテラン揃いで、気配りには自信がある…。」社長は、自社の強みを再認識されたようでした。「『高齢者に優しい』 というのは、面白いかもしれないな。他とは違う、ウチならではの強みになるかもしれない…!」社長は、まるで宝物を見つけたかのように、目を輝かせました。
「理念」に基づいた情報発信でホームページ、そして接客へ ~「高齢者に優しい」を、カタチにする~
私たちは、社長との議論を踏まえ、「高齢者に優しい温泉旅館」 というコンセプトを軸に、ホームページを全面リニューアルすることを提案しました。さらに、そのコンセプトを、ホームページだけでなく、接客を含む、あらゆる顧客接点 で体現することを目指しました。
ここでは、「つなぐホームページ」のデザイナーとしての視点から、「高齢者に優しい」 を、どのように具体的な形に落とし込んでいったのか取組を詳しく解説します。
1. ホームページ:視覚と導線で「優しさ」を表現する
ホームページは、お客様が旅館に抱く第一印象を左右する、重要な顧客接点です。ここでは、「高齢者に優しい」 を、「視覚的な優しさ」 と 「導線の優しさ」 という2つの軸で表現しました。
1-1. 視覚的な優しさ:温かみと安心感を、デザインで演出
カラースキーム: メインカラーには、温かみと安心感を与える、ベージュや薄茶色などの、優しいアースカラー を採用しました。また、アクセントカラーには、視認性の高い、落ち着いた色合いのオレンジや緑 を使用し、メリハリをつけながらも、目に優しい配色を心がけました。
フォント: 文字は、高齢者の方でも読みやすいように、大きめのサイズ で表示しました。また、フォントは、柔らかい印象を与える、丸みを帯びたゴシック体 を採用し、温かみのある雰囲気を演出しました。
写真: 館内の写真は、自然光を活かした、明るく柔らかな雰囲気 のものを中心に掲載しました。また、スタッフが笑顔でお客様をお迎えしている写真 を多く使用することで、「おもてなし」の心を視覚的に表現しました。さらに、段差がある箇所には注意喚起のマーク を添えたり、手すりやスロープ があることを写真内で明示するなど、バリアフリーへの配慮も、視覚的に訴求しました。
1-2. 導線の優しさ:迷わず、ストレスなく、情報にたどり着ける
◆トップページの改善方針
「ゆったり、のんびり、心安らぐひとときを」といった、高齢者に響くキャッチコピーを大きく打ち出し、「高齢者歓迎」 のメッセージを明確に伝えました。また、「宿泊プラン」「施設案内」「アクセス」 など、高齢者の方が特に必要とする情報へのリンクを、トップページ上部に大きく配置し、分かりやすい導線 を設計しました。
◆施設案内の改善方針
客室、大浴場、食事会場などへの移動距離を、それぞれ明記しました。「お部屋から大浴場までは、徒歩約1分です。」といったように、具体的な数字を示すことで、高齢者の方にも、館内の移動をイメージしやすくしました🥰
また、館内マップ を大きく掲載し、現在地と目的地が一目で分かるようにしました。さらに、バリアフリー対応状況(手すりの有無、段差の有無、車椅子用トイレの場所など) を、図表やアイコンを用いて、分かりやすく表示しました。
◆宿泊プランについての改善方針
「シニア限定プラン」や「三世代旅行応援プラン」など、高齢者とその家族をターゲットにした、お得なプラン を造成しました。「お部屋食確約」「貸切風呂無料」「アーリーチェックイン・レイトチェックアウト」など、高齢者の方に喜ばれる特典を盛り込みました。
また、各プランのページには、プラン内容の詳細、利用シーンのイメージ写真、利用者の声 などを掲載し、プランの魅力を多角的に伝えました。
◆お客様の声を表現する
実際に宿泊された高齢のお客様からの、感謝の声を、写真付きで掲載しました。「スタッフの方が、皆さん親切で、安心して過ごせました。」「食事がとても美味しく、量もちょうど良かったです。」といった、具体的なエピソード を紹介することで、これから宿泊を検討している高齢者の方に、安心感を与えることができます。
◆ブログの改善方針
スタッフ様が、日々の出来事や、周辺の観光情報などを、高齢者にも分かりやすい言葉で、写真やイラストを交えて発信する ようにしました。
例えば、「当館周辺のバリアフリー観光スポット紹介」や「健康寿命を延ばす!簡単ストレッチ」など、高齢者の方の関心に合わせた、有益な情報を発信します。
2. 接客:「おもてなし」の心を、行動で示す
ホームページで「高齢者に優しい」と謳っていても、実際の接客 が伴っていなければ、お客様の期待を裏切ることになります。
そこで、「高齢者に優しい」というコンセプトを、接客 に落とし込み、スタッフ全員で共有できるようコンサルタントの島田が中心となりマニュアル整備やルール決めを行いました。
◆チェックイン・チェックアウトについての方針
高齢者のお客様には、特に丁寧に、ゆっくりと、分かりやすい言葉で、館内の説明や、滞在中の注意事項などをお伝えします。
また、重い荷物をお持ちする、お部屋までご案内する など、細やかな気配りを徹底します。
◆食事についての方針
事前にアレルギーや食事制限の有無を確認し、一人ひとりに合わせた食事 を提供します。また、食べやすいように、食材を小さくカットしたり、柔らかく調理したり といった、工夫を施します。「食べにくいものはございませんか?」「お味はいかがですか?」など、積極的にお声がけする ことも重要です。
◆館内移動についての方針
館内を移動される際には、「足元にお気をつけください」「こちらに手すりがございます」など、優しくお声がけ をします。また、必要に応じて、付き添い を行います。
◆緊急時の対応についての方針
万が一、体調を崩されたり、怪我をされたりした場合に備え、緊急時の対応マニュアル を整備し、スタッフ全員で共有しました。
「これらの接客マニュアルやルールは、あくまでも一例です。最も大切なのは、『おもてなし』の心を、スタッフ全員が共有し、お客様一人ひとりに寄り添った接客を心がけることです。」島田は、社長様に接客の重要性を改めて強調しました。
「例えば、お客様との会話の中で、『お孫さんと一緒に旅行に来られた』 という情報を得たら、その情報をスタッフ間で共有し、『お孫さん向けのサービス』 を提供する、といったことも考えられますね。」
「なるほど…!ホームページは、いわば『入口』 ですね。そこで、『高齢者に優しい』 というメッセージを発信し、実際の接客で、それを体現する。 そうすることで、お客様の満足度が向上し、リピーターや紹介 に繋がるわけですね!」社長様は、深く納得された様子でした。(安心しました、ありがとうございます🥰)
このように「つなぐホームページ」では、ホームページ制作だけでなく、お客様の経営理念や事業戦略に基づき、あらゆる顧客接点における、具体的な施策を提案しています。 今回の「高齢者に優しい温泉旅館」というコンセプトは、ホームページ、接客、そして、旅館の設備やサービス全体 を通じて体現されることで、初めて、お客様の心に響くのです。
データに基づいた戦略立案、そして実行!未来への確かな一歩
「いやぁ、本当に、目から鱗だったよ。『孫子の兵法』、そして、データ分析の大切さ、よく分かったよ。これからは、『高齢者に優しい』 を、ウチの強みとして、積極的に打ち出していくよ!」社長は、力強く語ってくれました。「ホームページの改善はもちろん、スタッフ教育にも、力を入れていくよ。本当に、ありがとう!」
社長の晴れやかな表情を見て、私は、このプロジェクトの成功を確信しました。データに基づいた現状分析、そして、明確な戦略立案。 これこそが、競争の激しい現代社会を生き抜くための、最強の武器 なのです。
この経験は、私自身にとっても、大きな学びとなりました。「データ」と「戦略」、そして「実行」 の大切さを、改めて痛感しました。今後も、この経験を活かし、多くのお客様のビジネスの成功を、全力でサポートしていきたいと思います。
ご参考になれば幸いです。(^_^)
当メールマガジンでは、今後もホームページ活用方法について、具体的な打ち手や成功事例、そして今回のような経営戦略に役立つ情報などを、積極的に発信してまいります。
あなたのホームページのアクセス数や問い合わせ数を増やすための参考にしてくださいね。
それでは、今週も一緒に頑張りましょう! 最後までお読みいただき、ありがとうございました。