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つなぐホームページのWEBデザイナー、神原キサコです。
今週もよろしくお願いします!
本記事は、令和7年1月4日(土)に大幅リライトしました。
詳細は別記事に小分けしています。本記事は売れるネットショップの全体像を掴みやすいように配慮しております。
ネットショップで売上を伸ばす!食品製造業が挑む、ECサイト成功への道
「こんにちは!本日はよろしくお願いいたします!」私、神原キサコは元気よく挨拶し、山形県天童市にある製麺工場を訪問しました。
清潔感のある店内。商品棚には季節の商品が綺麗にディスプレイされており、帰り際のお土産選びが楽しみになるような陳列です。壁には近くの小学校や幼稚園の子供たちが工場見学に来た際に書いてくれた感謝の手紙が所狭しと貼ってあり、地域に愛されている中小企業だと感じました。
「いらっしゃいませ!神原さん、お待ちしておりました」
店舗兼事務所になっている受付の奥から、凛とした佇まいの女性が迎えてくださいました。専務様です。
「神原さん、こちらにお掛けくださいね」専務は手慣れた手つきでポットからコーヒーを注ぎ、私の前に置いてくださいました。
「ありがとうございます。本日はネットショップ開設のご相談とのこと、どうぞよろしくお願いいたします」と私。
「はい、当店として初めてのネットショップ立ち上げになりますので、色々とご指導いただければと思います」専務は期待を込めた表情で話されました。上品な物腰の中に、新しいことへの意欲が感じられました。
ネットショップだからといって"特別"はない
簡単な挨拶の後、私は帰りに商品を購入させていただきたい旨を伝えると、専務は快く承諾してくださり試食の提案までしていただきました。名刺交換を済ませ、早速本題に入ります。
「今日はネットショップについて全体像をお話しさせていただき、次回以降でスケジュールや具体的な作業工程について詳しく共有させていただければと思います」と説明すると専務は頷きました。
ネットショップの運営について、まず重要なポイントをお伝えしました。
「ホームページを作成しても、残念ながらすぐには集客は難しいんです。検索順位は当初低く、広告を出稿しない限り上位表示は期待できません。また、御社の商材だと夏の新そばシーズンと年末の年越しそば需要が主戦場になろうかと思います。そしてお中元、お歳暮、父の日、敬老の日といった贈答シーズンに売上のピークが来ると予測されます」
「なぜそう言えるのでしょうか?」と専務は興味深そうに尋ねられました。
「実店舗の売上傾向とネットショップの売上は連動するからです。製麺業は特定のシーズンや行事に大きく売上が動く商材です。現在は閑散期にあたりますので、サイト制作には良いタイミングかと思います」
「そうなんですね。ネットショップは毎月コンスタントに売上が見込めるものだと思っていました」と専務は少し不安そうな表情を浮かべました。
「ただし、新商品の投入や固定客づくりを継続的に行っていけば、月次の売上も徐々に安定していきます。もちろん長期的な取り組みが必要になりますが着実に成果は出てきますよ」と私は支援事例を示して、専務様に安心してくださいねとお伝えしました。
「繁忙期は大変なので、閑散期に売上が上がってくれればよかったのですが…仕方ないですね」と専務は苦笑いされました。続けて「売れるネットショップにするためには、具体的にはどのような取組が必要になるのでしょうか?」と質問。
「はい、本日は売れるネットショップを作るための戦略について10個のポイントをご説明させていただきたいと思います」
「10個もあるんですか?」と専務は驚かれました。
「はい、一つ一つ丁寧にご説明させていただきます。これらを継続的に実践することで、季節変動を活かしながら安定した売上を目指していけると思います」と私は笑顔で答えました。
ネットショップ戦略①お客様は誰か?
「まず第一の戦略として、ターゲットとなるお客様像を明確にする必要があります」と私は説明を始めました。
「商品を置いているだけでは売れない、というところですね」と専務が頷かれます。
「そうなんです。例えば御社の場合、実店舗には『こだわりの蕎麦通の方』『贈答用に品質の良いものを求める方』『地元で御社のお蕎麦を愛してくださっている常連さん』といった具合に、すでにはっきりとしたお客様層がいらっしゃいます」
「確かに、お客様の層は把握できていると思います」
「では、そのお客様たちが、なぜ御社の商品を選んでくださっているのか、具体的に見ていきましょう。例えば『品質の何に惹かれているのか』『どんな時に召し上がっているのか』『誰に贈られることが多いのか』といった情報を集めることで、ネットでも同じような価値を提供できます」
「なるほど。実は『つなぎを使わない本格的な蕎麦の味』を求めて、遠方からもわざわざ来店されるお客様が多いんです」と専務。
「それは重要な強みですね。このこだわりの製法や品質へのこだわりを、ネットでも分かりやすく伝えることで、同じような価値観を持つ新しいお客様との出会いが生まれます。商品説明の文章、撮影する写真のイメージ、さらには梱包方法まで、すべてはそういったターゲットとなるお客様の期待に応える形で決めていきましょう」
「お客様の求める価値を明確にして、それをネットでも実現していく、ということですね」
「はい。まずはこの『誰に、どんな価値を届けるのか』という部分をしっかりと固めていきましょう」
ネットショップ戦略②組み合わせで商品を創造する
「次は商品についてお話ししたいと思います」と私は説明を続けました。
「現状の商品をそのままネットに載せればいいのでしょうか?」と専務。
「いいえ、ネットショップならではの商品構成を考える必要があります。例えば御社の場合、単品の蕎麦を1把ずつ販売するのではなく、『蕎麦通の方のための厳選セット』や『贈答用特選詰め合わせ』といった形で、商品の組み合わせを工夫することをお勧めします」
「なるほど。お客様が選びやすいようにということですね」と専務は理解を示されました。
「そうです。全く知らないお店の商品を一つずつ選ぶのは、実はお客様にとって負担になります。むしろ『これが当店の自信作です』という形で提案する方が、お客様は安心して購入を決断できます」
「確かに、実店舗でもよくお客様から『おすすめは何ですか?』と聞かれます」と専務。
「その経験を活かしましょう。さらに、実店舗では手に入りにくい『季節限定の特選セット』や『ネット限定商品』を用意することで、ネットショップならではの魅力を作ることができます」と私は提案しました。
「商品数はどのくらい必要でしょうか?」
「必ずしも多ければいいというわけではありません。20種類程度でも、効果的な展開ができれば十分です。例えば、新そばの時期には『初摘み新蕎麦セット』、年末には『年越し蕎麦特選セット』というように、期間限定商品を展開することで『今しか買えない』という価値を生み出せます」
「でも毎月商品を入れ替えるのは大変そうですね」と専務は心配そうな表情を見せられました。
「ご安心ください。年間サイクルで考えれば、来年も同じ時期に同じ商品を展開できます。最初の一年は計画作りに苦労するかもしれませんが、一度サイクルが確立されれば、年々改良を重ねていけばいいのです」
専務は納得されたようで、メモを取りながら頷いていらっしゃいました。
ネットショップ戦略③映える商品の見せ方
「続いて、商品ページの作り方についてお話しさせていただきます」と私は切り出しました。
「商品名と説明文が大切なんですよね」と佐々木専務。
「はい。特に御社の場合、例えば商品名では『(例)厳選石臼挽き 天童産蕎麦使用 十割そば』というように、商品の特徴と強みが一目で分かるようにすることをお勧めします」
「なるほど。どんな方に買っていただきたいかも伝わるということですね」
「そうです。さらに商品説明では事実情報だけでなく、お客様の使用シーンに寄り添った表現が重要です。例えば『こだわりの蕎麦通の方へ。石臼で丁寧に挽いた香り高い天童産蕎麦を使用。つなぎを使わない本格手打ち風味をご家庭で』といった具合です」
「お客様がどんな時に商品を探すのかまで考えるんですね」と専務は感心されました。
「商品写真も重要なポイントです」と私は続けました。
「実店舗と違って商品を手に取れないため、写真で商品の魅力を最大限に伝える必要があります」
「スマートフォンでの撮影ではダメでしょうか?」ダメなの?と首を傾げる専務。
「プロのカメラマンに依頼することをお勧めします。コストはかかりますが、商品の質感やこだわりを伝えるには必要な投資です。例えば蕎麦の艶やコシが伝わる接写や、つけだれと薬味を添えた提案写真など、購買意欲を刺激する写真が撮影できます」
「確かに見た目で選ぶお客様も多いですからね」と専務は納得されました。
「ネットショップは商品を手に取って確かめることが出来ません。お客様は文字と写真で購入を判断します。写真に魅力がないと正直、商品は売れません。」私は続けて「コストを抑えるために撮影する商品は厳選しましょうね。御社の強みが最も伝わる商品に絞って、質の高い写真を用意することをお勧めします」と纏めました。
ネットショップ戦略④"使いやすさ"からデザインを考える
「ネットショップのデザインについてお話しさせていただきます」と私は切り出しました。
「かっこいいデザインにした方が良いでしょうか」と佐々木専務。
「いいえ、最近のトレンドはむしろシンプルな方向に向かっています。特にスマートフォンでの閲覧が主流となった今、複雑なデザインはかえってマイナスになることがあります」
「そうなんですか?当社の商品の良さをたくさん伝えたいのですが…」
「その気持ちはよく分かります。ただし、情報を詰め込みすぎると、かえってお客様に伝わりにくくなってしまいます。例えば御社の場合、『つなぎを使わない本格蕎麦』という強みを、写真と簡潔な説明で際立たせる方が効果的です」
「なるほど。確かに私自身、スマートフォンで見づらいサイトは離れてしまいますね」と専務は実感を込めて頷かれました。
「特にスマートフォンでの見え方は重要です。実は多くの事業者様が、パソコンでの見た目ばかりにこだわって、スマートフォンでの使い勝手を確認し忘れているんです」
「具体的にどんな点に気をつければ?」
「例えば商品写真は、スマートフォンの画面サイズに合わせて見やすい大きさになっているか、商品説明は読みやすい文字数で改行されているか、ボタンは指で押しやすい大きさになっているか、といった点です。ネットショップを作る中では、ぜひ専務様ご自身のスマートフォンで確認してみてください」
「なるほど。自分が使いやすいと感じるデザインなら、お客様にとっても使いやすいということですね」
ネットショップ戦略⑤検索でお客様と出会う
「続いて集客方法についてお話しさせていただきます」と私は説明を始めました。
「ネットで商品を見つけてもらうには、どうしたら良いのでしょうか」と佐々木専務。
「大きく分けて3つの方法があります。インターネット広告、検索エンジン対策、そしてSNSの活用です。まず、検索エンジン対策についてお話ししたいと思います」
「検索で上位に表示されるようにするということですね」
「はい。ただし、ここで大切なのは、実店舗でのお客様との会話なんです。例えば、お客様は御社の蕎麦をどんな言葉で探すと思われますか?」
「そうですね…『十割そば』『つなぎなし蕎麦』『香り』といった言葉をよく聞きます」と専務は実際の接客経験を思い出しながら答えられました。
「その言葉こそが重要なヒントになります。大手企業と同じキーワードで勝負するのではなく、実際のお客様が使う言葉で見つけていただく。そうすることで、本当に御社の蕎麦を求めているお客様との出会いが生まれるんです」
「なるほど。商品名も『(例)天童産 手打ち風つなぎなしそば』のような感じでしょうか」
「その通りです。ただし、老舗としての品格も大切です。検索されやすさとブランドイメージ、この両方のバランスを取りながら、商品名や説明文を考えていきましょう」
「お客様の声を大切にしながら、ですね」と専務は納得の表情を浮かべられました。
ネットショップ戦略⑥SNSでお客様とつながる
「集客方法の一つとして、SNSの活用についてお話ししたいと思います」と私は説明を始めました。
「インスタグラムとか、最近よく聞きますね」と専務。
「はい。ただし、どのSNSを使うかは、継続できるかどうかが重要なポイントになります。御社の場合、商品写真が映える Instagram が向いているかもしれません」
「写真の撮影は好きなんです。蕎麦の艶やコシが伝わるような写真を撮ってみたいですね」と専務は目を輝かせました。
「それは素晴らしい。SNSは就寝前や休憩時間に見られることが多いので、定期的な投稿が大切です。専務様の写真への情熱があれば、継続的な発信が期待できますね」
「フォロワーを増やすにはどうしたら?」
「単にフォロワー数を増やすのではなく、御社のファンを作ることが大切です。例えば『蕎麦通の方に向けて製法のこだわりを紹介する』『季節の食べ方を提案する』『新商品の開発過程を見せる』といった投稿が効果的です」
「まるで実店舗でお客様と会話するような感じですね」
「その通りです。SNSは結局のところ、人と人とのコミュニケーション。御社の魅力を自然な形で伝えていけば、必ず共感してくださる方が現れます」
「ゆっくりでも、着実にファンを増やしていきたいですね」と専務は意欲的な様子でした。
ネットショップ戦略⑦広告で新規のお客様と出会う
「集客のもう一つの重要な方法として、インターネット広告についてお話ししましょう」と私は説明を始めました。
「広告は高額なイメージがあるのですが」と佐々木専務は少し心配そうな表情です。
「実は数千円から始められるんです。特に検索連動型広告は、お客様が『父の日 そば ギフト』のように検索したときだけ表示される仕組みで、クリックされて初めて広告費が発生します」
「検索している方は、すでに商品を探している方なんですね」
「その通りです。そこが大きな強みです。ただし、計算が重要です。例えば200人に1人が購入すると仮定して、1クリック50円の広告なら、1件の購入に1万円の広告費がかかることになります」
「利益計算が必要ということですね…しかも結構高い…」と専務は真剣な表情で頷かれました。
「SNSの広告も選択肢の一つです。こちらは検索連動型より安価で、写真映えする蕎麦のような商品との相性が良いのですが、即購入には結びつきにくい特徴があります」
「年齢層が若いから?あ、暇つぶしの時間に見ているから買うマインドじゃないんだ!」専務は自分で合点したようです。
「はい。例えば『御社の蕎麦の製法や想いを伝える動画広告』を流して認知度を高め、その後の検索連動型広告で購入につなげる、といった組み合わせが効果的です」
「段階を踏んでお客様との関係を作っていく、ということですね」と専務は理解を示されました。
「その通りです。最初は小額から始めて、効果を見ながら少しずつ広告予算を調整していきましょう」
ネットショップ戦略⑧メール配信でファンを育てる
「お客様との継続的な関係作りについて、メールマガジンの活用をお話しさせていただきます」と私は説明を始めました。
「メルマガは迷惑がられそうで…」と専務は懸念を示されます。
「その心配はごもっともです。ただ、商品を購入されたお客様は、すでに御社の蕎麦の価値を理解してくださっている方々です。迷惑とは思わないでしょう。そういった方々に向けて、例えば『今月の新蕎麦の出来具合』『季節に合わせた食べ方の提案』『職人さんのこだわり』といった情報を、月1回程度お届けするのは効果的です」
「確かに、実店舗でもお客様は製法や保存方法をよく質問されますね」
「そうなんです。さらに、定期的にご注文くださる優良なお客様には、より丁寧な関係づくりをお勧めします。例えば『新そばの仕込み始めました』『今年は天候が良く、豊作です』といった、まるで実店舗でお話しするような情報を個別にお届けするんです」
「まさに、実店舗での会話のような感じですね」と専務は目を輝かせました。
「はい。大切なのは、単なる販促ではなく、お客様との関係を深めること。御社の蕎麦づくりへの想いや、季節の変化に合わせた情報を共有することで、より強い信頼関係が築けるんです」
「そうすれば、自然とリピーターになってくださるということですね」専務の顔から不安が晴れたようです。
「その通りです。新規のお客様獲得は広告などで行い、一度ご購入いただいた方々とはメールで丁寧に関係を育んでいく。これが理想的な形です」と私は笑顔で答えました。
ネットショップ戦略⑨お客様の声を大切にする
「お客様の声の活かし方についてお話ししましょう」と私は説明を始めました。
「レビューは気になりますね。良い評価も悪い評価も、全てお客様の本音ですから」と専務。
「はい。特にご贈答用の蕎麦を選ぶ時、多くのお客様はレビューを参考にされます。ただ、通常、レビューを書いてくださるのは『とても満足した』か『大変不満だった』という極端な場合が多いんです」私は続けて「なぜならレビューを投稿することは基本的には面倒なこと。満足度が”普通”だった方は投稿をしないです…。だから、良くも悪くも『大満足』または『大不満足』の偏ったレビューしか投稿されません」と纏めました。
「では、普通に満足いただいた方からの声はどうやって集めれば?」
「丁寧にお願いすることが大切です。例えば、商品と一緒に『この蕎麦の品質を多くの方に知っていただくため、ご感想をお聞かせください』といったメッセージを同封するのが効果的です」
「お客様のお声は、商品改善にも活かせそうですね」
「その通りです。そして気になるのがマイナスの評価への対応です」と私。「例えば『付属品のめんつゆが不足していた』というご指摘があった場合、すぐにお客様に連絡を取り、真摯に対応することが重要です」
「逆に、丁寧な対応が見えることで安心されるお客様もいらっしゃいそうですね」
「はい。マイナスの評価をそのまま残し、それに対する誠実な対応を示すことで、かえって信頼を得られることもあるんです
「お客様の声を大切に受け止める。実店舗と同じですね」と専務は納得の表情を見せられました。
ネットショップ戦略⑩数字で見る改善のヒント
「最後に、データ分析による改善についてお話しさせていただきます」と私は説明を始めました。
「アクセス数とか売上とか、いろいろな数字が見れるんですよね」と専務。
「はい。でも大切なのは、まず目標を立ててから数字を見ることです。例えば、『年末の年越しそばシーズンに向けて、12月1日から15日までの期間で、1日のサイト訪問者を現在の100人から150人に増やす』といった具体的な目標です」
「目標があってこその数字なんですね」
「その通りです。この目標を達成するために、例えば『SNSでの投稿を毎日行う』『新そばの出来栄えを動画で紹介する』『検索連動型広告を出す』といった施策を実施し、その効果を数字で確認していくんです」
「どの施策が効果的だったか分かるということですね」
「はい。『SNSからの来訪者が増えた』『広告からの購入率が高かった』といった具体的な成果が見えてきます。これを次の施策に活かしていけば、より効率的な運営が可能になります」
「お客様の動きが見えてくるのが面白そうですね」と専務は興味深そうな表情を見せられました。
「そうなんです。ただし、数字を見るだけでなく、『なぜその数字になったのか』を考えることが大切です。実店舗でのお客様の声と合わせて分析することで、より良い改善のヒントが見つかるはずです」
専務の気づき「ネットショップは実店舗運営と同じ」
「ここまで長時間にわたり、ありがとうございました」と私は一息ついて、専務に向き合いました。
「いえいえ、本当に勉強になりました。特に印象に残ったのは、実店舗での経験が活かせるということですね」と専務は熱心に作ったメモを見ながら話されます。
「そうですね。御社の強み、『つなぎを使わない本格的な蕎麦』『職人の技術』『地域との深いつながり』これらは実店舗でもネットでも変わらない価値です」
「ネットは別世界だと思っていましたが、結局はお客様との関係づくりなんですね」
「はい。ネットショップは単なる販売の仕組みではなく、御社の価値をより多くの方に知っていただくための窓口になります」
「写真や動画で蕎麦への想いを伝え、実際に商品を召し上がっていただいたお客様とはメールで丁寧にコミュニケーションを取る。実店舗でやってきたことの延長線上にあるんですね」と専務の表情が明るくなります。
「その通りです。一度にすべてを完璧にする必要はありません。一つずつ、着実に進めていきましょう。まずは何から始めたいと思われますか?」
「そうですね…まずは商品構成からですね。贈答用の詰め合わせセットや、季節限定商品など、ネットならではの提案を考えてみたいと思います」
「素晴らしいですね。スケジュールを提示させていただき、商品構成についても具体的に検討させていただきましょう」コーヒーカップを片付けながら、専務の表情には不安よりも期待が感じられました。ネットショップという新しい挑戦が、御社の次の一歩になることを確信した瞬間でした。
「では、本日は私からの説明は以上となります。帰り際に、商品を何点か購入させていただいてもよろしいでしょうか」
「ああ、そうでしたね!試食用の商品もお約束していましたよ」と専務は立ち上がり、店舗スペースへと私を案内してくださいました。
「こちらが一番人気の『石臼挽き 手打ち風そば』です。つなぎを使わない本格的な味わいを、ぜひ後輩の方にも味わっていただきたいですね」
「ハナコが喜ぶと思います。実は社内一の蕎麦通なんです」と私が説明すると、専務は嬉しそうに微笑まれました。
「では、せっかくですから食べ比べができるように、『秋そば』と『乾麺そば』も試食用にお付けしましょう。それぞれ味わいが異なりますので、きっと楽しんでいただけると思います」
「ありがとうございます。後輩と私の感想、次回お伝えさせていただきますね」専務が丁寧に包装してくださった商品を手に、私は店を後にしました。後輩の喜ぶ顔を思い浮かべながら、次回の打ち合わせでの具体的な提案内容を考え始めていました。
まとめとして、変わらぬ商売の本質
今回、初めてのネットショップ開業に挑戦される専務と共に、売れるネットショップにするための10の戦略について考えを深めてまいりました。
「実店舗経営と変わらないんですね…」この専務の言葉は、私にとっても大きな気づきでした。
確かに、ネットショップを始めると何か特別なことをしなければならないと考えがちです。
しかし、画面の向こうで商品を選ぶのも、実店舗に足を運ぶのも、同じ「お客様」なのです。
専務様の強みである「つなぎを使わない本格的な蕎麦」への想い、職人の技術、そして地域との深いつながり。
これらの価値は、販売チャネルが変わっても決して色あせることはありません。
2000年代のネットショップ黎明期と異なり、現代のネットビジネスは完全な成熟期を迎え、取り組むべきことは確かに増えています。しかし、そんな時代だからこそ、「お客様中心」という商売の基本に立ち返ることが重要だと考えます。
私・神原キサコは、今後も「お客様を大切にする企業」のネットショップ運営を全力でサポートしてまいります。
実店舗で育んできた大切な価値を、ネットを通じてより多くの方々に届けていく。
その想いに、少しでもお力添えができれば幸いです。
「ネットショップで、成功したい!」「お客様に、もっと喜んでもらいたい!」
その熱い想いを、ぜひ「つなぐホームページ」そして私 にお聞かせください。
一緒に「売れるネットショップ」を創り上げましょう!
ご参考になれば幸いです。(^_^)
当メールマガジンでは、今後もホームページ活用方法について、具体的な打ち手や成功事例、そして今回のような、ネットショップ運営における、重要な戦略 に関する情報などを、積極的に発信してまいります。
あなたのホームページのアクセス数や問い合わせ数を増やすための参考にしてくださいね。
それでは、今週も一緒に頑張りましょう!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
良くある質問と回答
質問「ネットショッピングのモールへの出店で売上は増えますか?」
回答「楽天市場、アマゾン、Yahoo!ショッピングなどのネットショッピングモールに出店することで、新しい顧客層を獲得することは十分に可能です。
しかし、計画なく出店するだけでは、売上の増加は期待できず、かえって時間と費用がかかることが多いでしょう。
成功の鍵は、出店に際してどのような広告戦略を立てるか、どの商品を売り出すかを入念に計画し、事前にシミュレーションを行うことです。
多くのネットショップ経営者からの相談を受ける中で、私はこの点を強調しています。
計画的にアプローチを行わない限り、効果的な結果を期待することは難しいのです。」
著者および相談窓口について
ハンズバリュー株式会社
代表取締役 島田慶資
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