こんにちは!つなぐホームページのwebデザイナー神原キサコです。
「企業理念が伝わる」ホームページを制作をしています。
神原キサコの制作カフェでは、ホームページの活用方法の具体的な方法や成功事例を紹介しています。
たくさんの方に読んでいただけるよう、分かりやすい表現を心がけています。
ぜひコーヒー片手にリラックスして読んでみて下さいね!
いつもつなぐホームページをご利用いただき、誠にありがとうございます。
つなぐホームページのWEBデザイナー、神原キサコです。
今回ご紹介するのは、老舗お茶屋様のネットショップ売上改善をめぐって起こった、経営陣とデザイナーの意見対立から学ぶ「チームビルディング」と「デザインの本質」についてのエピソードです。
デザイナーは美的価値やユーザビリティを重視し、経営陣は売上や市場シェアを優先する——こうした溝が生まれたときにこそ、目的を明確化してコミュニケーションを深めることで、より良いアウトプットが生まれます。
この記事を通じて、「異なる視点をどう融合し、最適な解に導くか」について、一緒に考えてみませんか?
この記事を読むと得られるメリット
- 経営陣とデザイナーの溝が生まれやすい理由と、改善のためのヒントが分かる
- 「何のために、このデザインを作るのか?」という“目的意識”を共有する重要性を理解できる
- 具体的な取り組みのステップ(目的・目標の設定、デザインガイドラインの作成、効果測定など)が学べる
- 社内コミュニケーションの活性化に繋がる定期的ミーティングや対話の進め方がイメージできる
- ホームページやネットショップの売上改善だけでなく、チームビルディングのノウハウも同時に得られる
山形県の老舗お茶屋で見た、デザイナーと経営陣の溝
先日、山形県で有名な老舗お茶屋様を訪問した時のことです。経営コンサルタントの島田と、デザイナーである私の二人で、ネットショップの売上改善について、社長様、後継経営者である常務様、そして社内デザイナー様と意見交換を行いました。
「島田さん、正直に言って、うちのデザイナーのデザインには、納得いっていないんです。 品質が低いように感じるんですよ…。」会議の冒頭、社長様は、社内デザイナーの方を前に、率直な不満を口にされました。
島田と私は、突然の厳しい言葉に驚いた表情を浮かべました。「社長様、それはデザイナーさんがいる前で言うべきではないのではないでしょうか…。」と、島田がたしなめるように言いました。
すると、デザイナー様からも「私は、制作の時間が十分に確保できない中で、経営陣の都合ばかりを優先される現状には、正直、飽き飽きしています。」という、かなり過激な発言が飛び出しました。
お互いに、不満を抱えていたようです😂
このようなデザイナーと経営陣の意見の相違 は、決して珍しいことではありません。デザインの世界では、美的価値やユーザビリティを重視する私たちデザイナーと、売上や市場シェアを優先する経営者やマーケッターとの間で、目的や視点の違いから、意見が食い違うことがよくあります。
しかし、違いを理解しお互いの立場を尊重しながらコミュニケーションを取ることが、最終的にはより良いアウトプットを生み出すことに繋がります。
重要なのは「何のために、このデザインを作るのか?」「このデザインで、何を達成したいのか?」という「目的」を、常に明確にすることです。
「つなぐホームページ」ではデザイナーとコンサルタント、それぞれの役割と、意見の違いを認識しています
「私たち『つなぐホームページ』でも、デザイナーとコンサルタントの間で、意見が食い違うことはよくあります。」
私は、お茶屋の社長様、常務様、そしてデザイナー様に、私たちの事例を紹介しました。「例えば、後輩社員の津名久ハナコとのプロジェクトでも、経営コンサルタントである彼女と、デザイナーである私は、しばしば意見が異なります。」
「デザイナーとして、私はお客様の想いに寄り添いそれを形にする、細部にまでこだわったデザインを心がけています。 もちろん、先ほど社内デザイナー様が言われた納期の件もそうです。
そのデザインの方向性やキャッチコピーなどお客様そしてその先のお客様との大切な出会いの『ご縁』をどのように作るか。 それが、私たちデザイナーの仕事であり、矜持(きょうじ)でもあります。」
「一方、経営コンサルタントの島田やハナコは、金融機関や社長から寄せられる期待や要望に応えるべく、経営目標達成のために必要なタイミング、必要な目標を明確に定めています。 そのため時には、私(デザイナー目線)の考える『理想のデザイン』と島田やハナコ(経営者目線)の求める『成果に繋がるデザイン』との間にギャップが生じることもあります。」私は一呼吸を置いて続けました。
「しかし、そのような時こそ私たちは『お客様の支援の目的・目標』 に立ち返るようにしています。『何のために、このデザインを作るのか?』『このデザインで、何を達成したいのか?』 を徹底的に議論します。
お互いが敵対するのではなく同じ目標を達成するための『仲間』であることを常に確認し合うのです。」
お茶屋様の課題解決へ「つなぐホームページ」が提案する、具体的な取り組み
1. 「目的・目標」の共有とデザインへの落とし込み
まず「何のために、このデザインを作るのか?」「このデザインで、何を達成したいのか?」 をメンバー全員で徹底的に議論します。例えば今回のネットショップのケースであれば、「新規顧客の獲得」「リピート率の向上」「ブランドイメージの向上」 など、具体的な目的・目標を設定します。そして、その目的・目標を達成するために、どのようなデザインが効果的か を全員で考え意見を出し合います。
2. 「強み」と「ターゲット顧客」の明確化
次に、御社の「強み」 とターゲットとする「顧客層」 を明確にします。「例えば、御社の強みは『創業〇〇年の伝統』『厳選された茶葉』『熟練の職人技』などでしょうか?そして、ターゲット顧客は、『本物志向の40代女性』『お茶にこだわりのあるシニア層』などでしょうか?」と、より具体的な方向性を探るために問いかけを続けました。これらの情報を整理することでデザインの方向性 が明確になります。
3. 「デザインガイドライン」の作成
「目的・目標」「強み」「ターゲット顧客」を踏まえ、「デザインガイドライン」 を作成します。「デザインガイドライン」とは、デザインの統一性を保つためのルールブック です。例えば、使用する色、フォント、写真のトーンなどを細かく規定 します。デザイナーの個人的な好みや感覚に左右されない、一貫性のあるデザイン を実現できます。
4. 定期的なミーティングの実施
社長様、常務様、デザイナー様が参加する、定期的なミーティング を実施します。「目的・目標」に対する進捗状況を確認し、必要に応じて、軌道修正を行います。また、お互いの意見を率直に伝え合う場 を設けることで認識のズレを防ぎ、より良いデザイン を生み出すことができます。「例えば週に1回、1時間程度のミーティング を設けてみてはいかがでしょうか?そこでは『なぜ、このデザインにしたのか』『このデザインはどのような効果を狙っているのか』 など、お互いの考えを丁寧に説明し合うことが重要です。」
5. 「お試し期間」の設定と効果測定の実施
デザインを変更した後は、一定の「お試し期間」 を設け、効果測定 を行います。例えば、ネットショップのアクセス数、滞在時間、購入率、顧客アンケート などを通じて、デザイン変更の効果を検証します。「この効果測定の結果をもとに、さらなる改善 を加えていくことで、より効果的なデザイン へと、ブラッシュアップしていくことができます。」
対話から生まれた、社長様とデザイナー様の新たな絆
「これらの取り組みについて、皆さんはどう思われますか?」私はプロジェクトメンバー全員に、意見を求めました。
「私は、ぜひ、この方法で進めたいと思います。」社長様は、力強く答えました。「これまで、デザイナーとのコミュニケーションが、不足していたと反省しています。これからは、定期的にミーティングを開き、お互いの意見を、もっと積極的に交換していきたいです。」
「私も、社長や常務と、デザインの目的や意図を共有することで、より良いものが作れると確信しています。」デザイナー様も、社長様の言葉に、力強く同意しました。
「これまでは、自分の感覚だけでデザインしていましたが、これからは、『何のために』『誰のために』という視点を、常に意識して、デザインに取り組んでいきます。」
「私も、この取り組みに、大いに期待しています!」常務様も、笑顔で話に加わりました。「デザイナーと、私たち経営陣が、同じ目標に向かって、一丸となって取り組む。これは、会社の成長にとっても、非常に大きな力になるはずです。」
「ありがとうございます!」私は、皆様の力強い言葉に、胸が熱くなりました。「『つなぐホームページ』も、全力でサポートさせていただきます! 一緒に、最高のネットショップを作り上げ、御社のファンを、もっともっと増やしていきましょう!」
「しかし、社長、一つだけ、正直に申し上げてもよろしいでしょうか?」会議が終盤に差し掛かった頃、デザイナー様が、少し緊張した面持ちで、口を開きました。
「先ほど、『私のデザインに納得いっていない』と、おっしゃっていましたが、具体的に、どの部分が、どのように良くない とお考えでしょうか…?」
「えっ…?」社長様は、デザイナーの突然の質問に、少し驚いた様子でした。「ええと、それは…、なんというか、全体的に、地味というか、インパクトが弱いというか…。 もう少し、こう、パッと目を引くような、華やかな感じ にしてほしいんだよね。」
「なるほど…。」デザイナー様は、社長様の言葉を噛みしめるように、聞いていました。
「確かに、私はこれまで、『お茶の伝統』や『落ち着いた雰囲気』 を重視して、デザインしてきました。しかし、社長のおっしゃる『華やかさ』という視点は、私には、少し欠けていたかもしれません…。」
「そうなんだよ。『伝統』や『落ち着き』も、もちろん大切だけど、それだけじゃ、新しいお客様はなかなか振り向いてくれないからね。」社長様は眼差しで、デザイナーの方に語りかけました。
「…はい、おっしゃる通りです。」デザイナー様は、少しうつむきながら答えました。「実は、私も、『もっと、こうしたら良いんじゃないか』 と思うことは、いくつかあったんです。でも『社長の考えを、最優先すべきだ』 と思って、自分の意見をなかなか言い出せなくて…。『経営陣の意向を汲み取ることが自分の仕事』と思い込んでいました。」
「そうだったのか…。」社長様はデザイナー様の、意外な告白に、目を見開きました。
「私は、そんなつもりは、全くなかったんだ。 君の意見を、もっと聞かせてほしいと思っていたのに…。」
「私も、『このデザインは、本当に社長の想いを表現できているのか?』 と、心のどこかで、疑問を感じていました。『常務はこう言っていた』『社長はこうだ』と思い込み、自分のフィルターを通して解釈していたような気がします。」デザイナーの方は、今まで胸の内に秘めていた想い を、少しずつ言葉にし始めました。
「すまなかった…。君の、そんな気持ちに、全く気づかずに…。」社長様は、申し訳なさそうに、頭を下げました。
「いえ、社長のせいではありません。私にも、もっと、自分の意見を、率直に伝える勇気が、必要でした…。」デザイナー様は反省の言葉を口にしました。
「しかし、今日のミーティングで、『目的・目標の共有』の重要性 が、本当によく分かりました。」デザイナー様は、顔を上げ力強く語りました。
「これからは、『何のために』『誰のために』 という視点を常に意識し、社長や常務とも、もっと積極的に、意見交換をしていきたいと思います。 そして、『お客様に、最高のお茶を届ける』 という私たちの共通の目標 に向かって、一緒に、最高のデザインを作り上げていきましょう!」
「ああ、私も、そうしたい」社長様は、デザイナーの方の言葉に、力強く頷きました。
「これからは、もっと風通しの良い、何でも言い合える関係 を築いていこう。そして、『つなぐホームページ』さんにも、引き続きサポートをお願いしたい。 一緒に、この当社をもっともっと、良くしていこう!」
「はい、もちろんです!」私と島田は、社長様とデザイナー様の熱い想いに強く心を動かされました。「私たちも、全力でサポートさせていただきます!」
「では、早速ですが…」私は、会議室のホワイトボードに、大きな円を描きました。
「この円の中心に、『このデザインで、何を達成したいのか?』 という、今回のデザインの『目的』 を書き出してみましょう。
そして、その周りに、『誰に』届けたいのか、ターゲットとなる『顧客像』 を書き出してみましょう。」
「ええと、まず、今回のネットショップのデザインで達成したいのは、『新規顧客の獲得』 ですね。」社長様が、真っ先に意見を出しました。
「そして、ターゲットは『本物志向の40代女性』としたいです 。」
「なるほど。」私は、ホワイトボードに、社長の意見を書き込みました。
「では、『新規顧客の獲得』のために、どのようなデザインが効果的でしょうか? デザイナーさん、何かアイデアはありますか?」
「そうですね…。」デザイナーの方は、少し考え込みながら、答えました。
「やはり、『お茶の伝統』と『新しさ』を融合させたようなデザイン が良いのではないでしょうか?例えば、伝統的な茶器のモチーフ を使いながらも、モダンな配色 で、若い世代にもアピールする、とか…。」
「それは、面白いアイデアですね!具体的には、どのようなイメージですか?」私は、デザイナー様の意見を、さらに深掘りしました。
「例えば、茶筅(ちゃせん)の画像を、背景に大きく使うのはどうでしょうか? 茶筅は、お茶を点てるための道具で、伝統的なお茶のイメージを、見る人に想起させます。」デザイナー様は、熱心に説明を続けました。
「そして、その茶筅の画像をあえてモノクロで表現し、そこにカラフルな茶葉の写真を組み合わせる ことで、伝統と新しさの融合を表現するのです。」
「なるほど、それは斬新ですね!伝統と新しさの融合、という御社のブランドイメージにもぴったりです。」常務様も、デザイナー様の提案に興味津々の様子です。
「そして、ターゲットである『本物志向の40代女性』に響くような、デザイン要素 も、考えていきましょう。」
私は、ホワイトボードに「40代女性」と書き込み、その周りに、いくつかのキーワードを書き出しました。「例えば、『上質』『洗練』『本物』『ストーリー』『共感』 など…。」
「『上質な時間を過ごせる』 というイメージを、写真で表現するのも良いかもしれませんね。」社長様が、新たなアイデアを出しました。「例えば、美しい茶器で、お茶を嗜む女性の写真 とか…。」
「それは素敵ですね!さらに、『お茶のある暮らし』 をテーマにした、ブログ記事を定期的に配信するのも効果的です。」私も、社長様のアイデアに、賛同しました。「例えば、『季節のお茶の楽しみ方』『お茶に合う和菓子のレシピ』 など、ターゲット層が興味を持ちそうなコンテンツを発信することで、共感を生み出し、ファンを増やす ことに繋がります。」
「うんうん、それ、いいね!」社長様は、大きく頷きながら、笑顔を見せました。「『誰に』『何を』届けるか を、こうやって、みんなで一緒に考えると、どんどんアイデアが湧いてくるね!」
「はい、まさに、『三人寄れば文殊の知恵』 ですね!」私も、社長様の言葉に、笑顔で答えました。「このように、『何のために』『誰のために』 という視点を、常に意識しながら、デザインを考えることが、『目的・目標の共有』 に繋がり、より良いデザイン を生み出すための、第一歩となるのです。」
「今日は、本当に良い話し合いができました。これからの仕事が、ますます楽しみになってきましたよ!」会議の最後に、社長様は、満面の笑みで、そう語ってくださいました。
そして、デザイナー様も、「私も、社長や常務と、こんなに本音で話せる日が来るなんて、思ってもみませんでした。 今日は、私にとっても、大きな一歩です。」と、晴れやかな表情で話してくれました。
異なる視点を融合し、最適な解を見つけ出す
「デザインとは、単に見た目を美しくすることだけではありません。 様々な意見や視点を融合させ、ユーザーにとって最適な解を見つけ出す、創造的な取組 なのです。」私は、お茶屋の皆様に、改めて、デザインの本質を伝えました。
「私たち『つなぐホームページ』は、社内外との積極的な意見交換を通じて、常に新しい視点を取り入れ、成長を続けています。この経験が、皆様のビジネスにおいても、何らかのヒントやインスピレーションとなれば幸いです。」と。
当メールマガジンでは、今後もホームページ活用方法について、具体的な打ち手や成功事例、そして、今回のような、社内コミュニケーションや、チームビルディングに関する情報なども、積極的に発信してまいります。
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それでは、今週も一緒に頑張りましょう! 最後までお読みいただき、ありがとうございました。