
みなさん、こんにちは。
経済産業省推進資格のITコーディネータ(認定番号0104242013C)の島田慶資です。
ホームページを作る方法は複数ありますが、その中でもとりわけ人気が高いのがWordPress(ワードプレス)を使った方法です。個人ブログから企業サイト、ネットショップまで幅広く対応できる柔軟性と、専門知識がなくても始めやすい手軽さが魅力です。
そこで、WordPressが選ばれる理由から、実際にホームページを作るための準備、作成手順、必要な費用、さらに便利なプラグインまで分かりやすく解説します。
目次
ホームページ作成にWordPressが選ばれる理由
ホームページの作成をしようと思った時、多くの人に選ばれているのがWordPressです。その理由は、無料で使えるだけでなく、自由度や拡張性、デザインの豊富さなどの利点があるためです。そこで、多くの人にWordPressを支持している理由について詳しくお伝えします。
オープンソース
WordPressがホームページ作成に広く選ばれる理由の1つとして、オープンソースである点が挙げられます。WordPressの元となるコードは一般公開されていて、誰でも無料で利用でき、自由にカスタマイズできます。また、オープンソースという特性から、世界中のエンジニアによって数えきれないほどのテーマやプラグインが開発されています。そのため、ホームページ作成を始めたばかりの人にとっても、手軽に始めやすい環境が整っています。
テーマが充実している
テーマが充実していることも、WordPressがよく選ばれる理由の1つです。テーマとは、簡単にいうとホームページ全体の見た目やデザインを決めるテンプレートのことです。WordPressには、公式で配布されているものだけでも11,000以上のテーマがあり、世界中の会社や個人が作成したものも含めると膨大な数になります。これらのテーマを使うことで、専門的なデザインの知識やコーディング(プログラムを書くこと)のスキルがなくても、魅力的なホームページを簡単に作ることができます。
多用途に使える
WordPressは特定の用途に限らず、さまざまな種類のホームページ作成に利用できます。例えば、コーポレートサイトや個人の実績を紹介するポートフォリオサイト、商品をオンラインで販売するECサイト、最新ニュースを掲載するニュースサイトなど、ほぼどんなタイプのWEBサイトでも構築可能です。このように、目的に合わせて柔軟に形を変えられるため、多くの人がWordPressを選んでいます。
WordPressでホームページを作るために必要なもの
WordPressでホームページを作る際、何を用意すれば良いのか分からないこともあると思います。そこで、WordPressでホームページを作るために必要なものを、初心者にもわかりやすく解説します。最初の一歩に不安があるなら、ぜひ参考にしてください。
関連記事:ホームページの作り方を解説!ツールごとの比較などお伝えします
ドメイン
WordPressでホームページを作成する際にはドメインが必要です。ドメインとはインターネット上の「住所」にあたるもので、例えば「abcwebsite.com」のように、主に英数字の文字例を組み合わせて作ります。
WordPressに限らず、ホームページをインターネットに公開し、誰かに見てもらうためには、このドメイン名が必ず必要です。通常、ドメイン名は専門の登録業者から購入する必要があり、1年ごとに費用がかかります。
サーバー
サーバーも必要なものの1つです。サーバーとは、WordPressで作成したホームページのデータ(WordPressのプログラム本体、デザイン情報、書いた記事やアップした写真など)をインターネット上に保管しておく場所 のことです。
インターネットを見ている人が、自社のホームページのドメインを入力したとき、このサーバーからデータが送られ、ブラウザに表示される仕組みになっています。WordPress自体は無料ですが、サーバーは専門の会社と契約し、月々または年間の利用料を支払う必要があります。
WordPress本体
ドメインとサーバーに加え、WordPressの本体が必要です。これは、ホームページの骨組みや基本的な仕組みとなる部分で、無料で提供されています。ただし、この無料の本体けでは限られた機能しか使えないため、プラグインやテーマなどを別途インストールする必要があります。
WordPressでホームページを作成する手順
いざ、WordPressでホームページを作ろうと思っても、どのような手順を踏めば良いのか迷ってしまうと思います。確かに難しそうに思えますが、実は基本的な流れを押さえれば、初めてでもスムーズに作成できます。そこで、ドメインやサーバーの準備から、インストール・初期設定・コンテンツ作成まで、WordPressでホームページを作る具体的な手順をお伝えします。
メインとサーバーを準備
WordPressでホームページを作成し、インターネットで公開するには、ドメインとサーバーの準備が必要です。これらのドメインとサーバーは、通常、専門の業者と契約して利用することになり、使用料がかかります。また、多くのレンタルサーバー会社では、ドメイン名の取得とサーバーの利用がセットになったプランを提供しています。同時に申し込めば設定も簡単です。
インストール
次に、これから作るホームページの基礎となるWordPress本体を、契約したサーバーにインストールします。多くのレンタルサーバー会社では、初心者の方でも迷わずWordPressを使い始められるように、数クリックで設置が完了する自動インストール機能を提供しています。このインストール作業は、いわばサーバーという土地に、WordPressという家を建てるようなものです。これが完了して初めて、デザイン(テーマ)を選んだり、記事を書いたりといった具体的なホームページ作成作業に進むことができます。
初期設定
WordPressをサーバーにインストールしたあとは、初期設定をおこないます。具体的には、WordPressの管理画面で、ホームページの見た目を決めるテーマを選んだり、必要な機能を拡張するプラグインを導入したりします。また、パーマリンクと呼ばれる、各ページに割り当てられる固定のURLも、この段階で設定してください。これらの設定は、ホームページをインターネットに公開し、スムーズに運用するために重要なステップです。
コンテンツを入れる
WordPressのインストールや初期設定が完了したら、いよいよホームページのコンテンツを入れます。サイトを訪れる人に見てもらいたい情報、例えばテキストや画像などを作成し、適切な場所に配置します。
ブログのように頻繁に更新する新しい情報は記事として作成するのが一般的で、会社概要やお問い合わせフォーム、サービスの紹介といった比較的変更の少ない情報は「固定ページ」として作成します。これらコンテンツの追加・編集・削除は、WordPressの管理画面からおこなえます。
WordPressでホームページを作る費用
WordPressの本体自体は、公式サイトから無料でダウンロードして利用できます。しかし、この無料のWordPress本体だけでは、ホームページをインターネット上で公開することができません。インターネット上に公開するためには、サーバーとドメインが必要で、これらは通常、専門の業者と契約し、利用料を支払う必要があります。具体的な金額としては、ドメインが年額数千円、サーバーが月額1,000円~5,000円といったところです。
さらに、ホームページの見た目を決めるテーマやプラグインも、たくさんのオプションがあり、より高品質なデザインや機能を使いたい場合は有料のものを選ぶことになります。こういったテーマやプラグインは、その都度、追加で費用がかかります。このように、WordPress自体は無料でも、ホームページをインターネットで公開して運用するには、サーバーやドメイン、必要に応じて有料テーマやプラグインが必要です。
関連記事:ホームページ作成にかかる費用は?方法別に相場を紹介
初心者におすすめのプラグイン
WordPressでホームページを運営するなら、機能を強化するプラグインの活用が欠かせません。とはいえ、数万種類以上ある中からどれを選べばいいのか分からないものです。そこで、初心者が導入すべき、実用性の高いおすすめプラグインを5つ厳選してご紹介します。
All in One SEO
WordPressでホームページを運用する際、検索エンジンからの訪問者(トラフィック)を増やすために重要なのがSEO対策です。WordPressは元々SEOに強いプラットフォームですが、「All in One SEO (AIOSEO)」は、そのSEO対策をさらに強化することができるプラグインです。
このプラグインを導入すると、ホームページのタイトルや説明文(メタディスクリプション)を検索エンジン向けに最適化したり、サイトの構成情報をまとめたXMLサイトマップを自動で作成・送信することができます。専門的なSEO設定を初心者でも管理画面から手軽におこなえます。このプラグインを活用することで、ホームページが検索結果で上位に表示されやすくなり、多くの人に見てもらえます。
Duplicato
ホームページを安全に運用し、将来的にサーバーの引っ越しなどを検討する際に役立つのが「Duplicator」というプラグインです。これは、WordPressで制作したホームページ全体を丸ごとバックアップし、別の場所へ移行させるためのツールです。
例えば、WEBサイトに何か問題が起きてしまった場合に備え、最新の状態を保存しておけば、いつでも元の状態に復元できます。また、新しいレンタルサーバーに乗り換えたい時なども、Duplicatorを使えばホームページの引っ越し作業を専門的な知識がなくてもスムーズにおこなえます。トラブルがあったときの復旧作業に備え、ぜひ導入したいプラグインの1つです。
LiteSpeed Cache
LiteSpeed Cacheは、ホームページの表示速度を向上させるプラグインです。ただし、契約しているサーバーがLiteSpeedに対応している必要があります。仕組みとしては、PHPやデータベースの情報をあらかじめ保存し、同じページを複数の人が見るときに毎回サーバーで処理をし直さなくても済むようにしています。結果として、訪問者に素早くページを表示できます。画像の最適化など、WEBサイト全体の軽量化を自動でおこなう機能も備わっています。
WooCommerce
オンラインストアを開設したいと考えたときに、有力な選択肢となるのが「WooCommerce」という無料のプラグインです。これは、WordPressにネットショップとして必要なあらゆる機能を追加するものです。具体的には、商品登録機能や安全にオンラインで支払いを受け付けつける仕組みを構築できます。
WooCommerceを追加することで、ECサイトに必要な機能を実装できるだけでなく、ネットショップ専用テーマも豊富に用意されています。専門的な知識がなくてもECサイトを持つことができる、非常に便利なツールです。
Sucuri
WordPressは世界中で広く使われている人気のプラットフォームですが、その人気さゆえにセキュリティの脅威も大きいです。そんな不正アクセスやマルウェアといったさまざまなリスクから守るためのツールが「Sucuri」です 。Sucuriを導入することで、ホームページを定期的にスキャンして悪意のあるコードがないかチェックしたり、外部からの不正なアクセスを防ぐファイアウォール機能を利用できます。
このプラグインの導入で、訪問者に安全なWEBサイトを提供し、万が一の事態に備えることができます。セキュリティ対策はホームページ運営において非常に重要で、Sucuriはそのための基本的な機能を提供してくれる心強い存在といえます。
まとめ
WordPressを使えば、専門的な知識がなくても、自分が思い描くホームページを形にすることが可能です。無料で始められるうえに、必要に応じて拡張機能も柔軟に追加できるため、目的に合わせたWEBサイト運営ができます。今回ご紹介した手順や必要な準備、そして便利なプラグインを活用すれば、初心者でも安心してホームページを立ち上げ、運用していくことができるはずです。早速、今日から取り組んでみてください。